『貴婦人からの依頼事』

◆プレイヤーイベント  提供:Vela
"貴婦人からの依頼事"

ある日、黒熊亭に一人の貴婦人が仕事の依頼を持ち込んできた。

「こちらに万事を引き受けてくださる方がいらっしゃると聞きましたが本当ざますこと?」

傲慢な態度を取る女性は行方不明になった自分の息子(実の息子ではなく妾の息子のようだが)と彼が持ち出した家宝の鎧を探して欲しいと冒険者たちに依頼をするのだった…

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行方知らずとなった貴婦人の息子、そして家宝の鎧を探すイベントです。

登場人物

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ベラ
黒熊亭の冒険者へ息子と家宝の鎧の行方を捜す仕事を依頼しに来た貴族風の女性。性格的に冒険者の中には馬が合わないものもいるようだ。

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ニワトリ
カルロが居候をしていた家のオーナー。カルロが行方不明であることを黒熊亭の冒険者たちに伝え、ソーサラーズダンジョンでの探索にも手を貸してくれた。

ゲオルグ.PNG
ゲオルグ
カルロの叔父。とある島に住んでいる。麻雀、ダーツ、サイコロなどギャンブルが好きなようだ。

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ニナ
ゲオルグと一緒に暮らしている老婆。「あるもの」を渡さなければ対応は非常に冷たいものとなる。

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カルロ
ベラが探している彼女の息子。妾の子供であり血の繋がりはないようだ。
下宿先から行方不明となる。

イベント記録

2018年3月12日
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気候が春に移りつつある時期、黒熊亭に一人の女性が姿を見せた。
きらびやかな衣装に身を包んだ、いかにも貴族の出、といった容姿の女性だ。

彼女は酒場にいた冒険者たちを一瞥した後、仕事の依頼をしたいと切り出した。

彼女の依頼は行方不明になった息子と彼が持ち出した家宝の鎧を探してもらいたいということだった。驚いたことに彼女は息子よりも家宝の鎧を必ず!と強調していた。

怪訝に困惑した表情を見せる冒険者たちに、彼女はその息子は妾の生んだ子供でありしょうがなく育てているだけだと言い放った。

どこかやるせない気持ちにはなる冒険者たちであったが行方不明であることには変わりなく、仕事を引き受けることとした。欲深な冒険者の中には、高額な報酬を提示され、忠実な犬のように尻尾を振るものもいたが。

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冒険者たちは最初に、その息子、名はカルロというそうだが、彼が間借りしているという家へと向かった。玄関では家のオーナーが出迎え、カルロがもう3ヶ月も留守にしているということを教えてくれた。

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手がかりを求め、彼の部屋に案内された冒険者たちは残された日記を読み、彼が武勇のゲートからイルシェナーに向かったことが分かった。

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武勇のゲートから川沿いに進み、冒険者たちは人々がソーサラーズダンジョンと呼ぶ建物へと辿り着いた。

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ダンジョンの中に向かったと思われるカルロを追い、冒険者たちは暗闇の奥へと向かっていった。このダンジョンには様々な種類の魔物がひしめきあっており、アンデッド、悪魔族、エレメンタル族、そして中には特別な力を持つパラゴンモンスターも巣くっており、苦戦は余儀なくされた。

道中にはカルロが残したと思われる複数の箱と書物が残されていたが彼の居所を示したものは中々見つけることが出来ずにいた。

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最深部近くまで辿り着いたとき、冒険者たちは一冊の書物を見つけた。
何ということだろう。その中にはパラゴンモンスターに襲われながら必死に残したと思われるカルロの遺書のような記載が残されていた。
そして、その奥には金色のデーモンたちの姿があった。

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カルロの弔い、そして彼の遺品を少しでも探すため、冒険者たちは最深部に巣くうパラゴンの群れと争った。しかし数体のパラゴンモンスターを倒すことは出来たが、最も強敵であった金色のデーモンは倒すことが敵わなかった。

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黒熊亭に戻った冒険者たちは全てではないが手に入れることが出来た彼の遺品(家宝の鎧の一部)を手渡し、婦人にカルロのことを伝えた。

「ソーサラーズダンジョン?どこの遊園地ざますか?」
「息子が死んだ?ちゃんと探してくださいませ!」

それが事実でないと認めたくないのか、それとも信じられないのか。
冒険者たちの言葉には耳を貸さず、彼女は酒場を後にしたのだった…

イベント記録

2018年3月22日
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“カラーン、カラーン”

鐘の音を鳴り響かせながら黒熊亭の扉が開き、一人の女性が入店した。
先日、カルロという少年を探すよう冒険者に依頼をしたベラという貴婦人だ。

『なんでございましょう、マダム!』
勢い良く彼女を出迎える欲深なトレジャーハンター。

『報酬はあるんでしょうかね?』
早々に報酬の交渉をし始める魔法戦士。

『……』
彼女とそりが合わず、既に目線を合わせていない見習い魔術師。

そんな彼らを一瞥した後、ベラは彼らにまた仕事の依頼をしたいと切り出した。
正直、あまり信用に足る者たちには見えないように思うのだが余程の人手不足なのだろうか?

仕事の内容は以下の通りであった。
①居候先の荷物の引き揚げ
②カルロが生きているか?死んでいるか?それを証明すること。


カルロの生死を確認するのは骨が折れる仕事であり悩ましい冒険者たちであったが高額な報酬でもあり、またカルロの生死自体が気になっていた彼らは仕事を引き受けることとなった。

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彼の居候先を訪れた冒険者たちは彼の部屋の荷物を整理し始めた。整理が一段落し始めたころ、巨大な爆発音が部屋の中に鳴り響いた。驚いた冒険者たちがその方向を見たとき、彼らの一人が黒焦げになった姿で床に伏していた。…どうやら箱の一つがトラップボックスになっていたようだ。問題はその程度が子供のいたずらというレベルではなかったことだが。

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整理をほぼ終えた冒険者たちは一冊の本と地図が入った袋を見つけた。
またカルロが残した日記のようなものだが、その中にはゲオルグおじさんという言葉があり、彼がその男に会いに行ったことを伺わせた。

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もしかするとカルロのことを何か知っているのかもしれない。そう考えた冒険者たちは日記に記されたとおり、ニナという女性への手土産をブリティンで購入し、地図を頼りにゲオルグという人物を探し、船で向かうことにした。

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島に辿り着いた冒険者は砂浜に立つ一軒の家を訪ねたところ、ニナという老婆が家の中に招き入れてくれた。

ゲオルグという人物がいるかを尋ねた冒険者たちだったが、老婆は冷たい表情で
『ご主人様なら今は不在ということになっています』と言い放った。

(嘘をつくにしてももう少し言い方が…)
そんな気持ちでいっぱいになる冒険者たちはカルロの日記に残されたとおり、ニナに手土産の入った袋を手渡した。

みるみるうちに眼に見えて老婆はその表情を柔らかくし、ゲオルグへの取次ぎを快諾し始めたのだった。

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数分後、二階の部屋へと案内された冒険者たちは、40代程度だろうか、ゲオルグと名乗る男性と話をすることが出来た。

カルロのことを彼に聞いたところ、冒険者たちはカルロがベラにほぼ虐待ともいえる日々を送っていたこと。そして彼が『天の国』へと行きたがっていたことを聞いた。

『天の国』…それは天国のことだろうか?やはりカルロは死んでいるのだろうか?

もう少し詳しい話を聞かせてもらうため話を続けていた冒険者たちであったが、ゲオルグはこれ以上の話を聞きたければ、一つ賭け事でもしませんか?と問いかけてきた。

『そこのモンバットダーツで30点以上を出してみてくださいな。』
よくあることなのか、傍らには呆れ顔でその姿を眺めるニナの姿があった。

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一人の魔法戦士のダーツの腕を信じ、送り出した冒険者たちだったが、その結果はわずか『1点』であった。そういえば彼が賭け事に勝っている姿はあまり見たことがないことを冒険者たちは思い出し始めていた。

『次はサイコロ勝負と行きましょうか。8点以上を出して頂きましょう。』

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さらに勢い良く飛び出したトレジャーハンターだが結果は『7』であった。そういえば彼も賭け事に勝っている姿はあまり見たことがないことを再び冒険者たちは思い出していた。これがデジャブというものだろう。

さらに二人の冒険者がサイコロを振り、ようやく黒魔術師が指定の数字を出すことに成功した。

賭け事を楽しんだゲオルグはカルロがダスタードに向かったことを冒険者たちに伝え、そして一枚の書状を手渡した。その書状は何とカルロの公式の死亡証明書であった。どうやらゲオルグはそういった書類を作成できる役職のもののようだった。

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この書類が何の役に立つのか。考えをめぐらしながら冒険者たちが家を出た後、突然、ゲオルグの家は消え、その家財だけが砂浜に残されていた。

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ダスタードに辿り着いた冒険者たちは洞窟内でカルロを探し、ようやく奥で何かを探している彼を見つけることが出来た。彼はかつてスカラブレイの市長が隠したという宝石を捜し、この洞窟へと足を踏み入れたということだった。

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ともあれ落ち着いて話が出来る場所でもなく、カルロを連れ、冒険者たちは再び黒熊亭に戻り、彼から話を聞くことにした。

どうやら彼は本当の母親が天の国へ行ったと聞かされており、彼女を追いかけるための方法を探していたようだった。そして彼が見つけたその方法とはソーサリアの破片を渡る魔法だったようだ…。

もちろんそんな魔法は簡単に子供が使えるようなものではないことは明白だ。まして本当の母親に会えるものではないであろうことは皆が気付いていた。

彼が「ママ」と呼ぶ女性、それはあの冒険者に仕事を依頼したベラという女性だ。彼女にカルロが生きていることを伝えるのは簡単なことだが、彼女が残した依頼書類の中には彼が生きていた場合は自宅に閉じ込めるつもりであることまで書かれていた。

どうすれば彼にとって一番いいことなのか。冒険者たちは無邪気にオルゴールで遊ぶ彼の姿を見ながら考えていた。






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…しばらく時が経った後、依頼の状況を見に再びベラが黒熊亭を訪れた。

『ようこそです!!!』
相変わらず欲深なトレジャーハンターは変わらない健在ぶりを発揮していた。

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冒険者たちはベラにゲオルグから受け取ったカルロの死亡証明書を手渡した。
カルロが死んだことが分かり、それが判明したことを彼女は喜び、足早に黒熊亭を後にしていった。(どうやら家督相続に関わるようだが…カルロの死が彼女にとっては都合のいい話だったのかもしれない…)

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そう、冒険者たちは一つの決断をしていた。彼らはカルロが下宿をしていた家主ニワトリに頼み、彼をかくまってもらっていたのだ。

この決断が本当に彼にとって良いことだったのか。それは冒険者たちにも分かる話ではなかったが彼らに後悔の姿はなかった。

エピローグ

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翌日、黒熊亭に一羽の鶏が迷い込んでいた。黒熊亭の店主が怪訝な顔をしていると鶏は一人の女性へと姿を変えた。驚く店主は彼女がこの店の客たちが昨日話していたニワトリという女性であることを聞き、冒険者たちがダスタードから連れて来た少年を彼女に預けたという事情を思い出していた。

彼女は冒険者たちに伝えたいことがありこの店を訪れていた。何でも今朝、老婆と彼のおじさんが彼の元を訪れ、引き取っていったそうだ。

その老婆とおじさんは冒険者たちが話していた内容から推測するに恐らくはニナ、そしてゲオルグなのだろう。

突然の話に店主は驚いたがベラにいい感情を持っておらず、カルロの死亡証明書を作ってまで彼女とカルロの縁を切らせようとした彼らならベラには秘密でカルロを今後も見守ってくれるだろうという考えになるまでにはそう時間は掛からなかった。

他の冒険者たちにそのことを伝えることを店主は約束し、満足したニワトリは黒熊亭を静かに去っていった…。

(終了)

  • 最終更新:2018-03-24 01:37:08

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