第四回 『ポチとブリタニアトレーダー隊』

スフィーダは再び、冒険者たちを呼び出した。
どうやらこれが依頼を頼むかどうかを決める最後の試験らしい。

イベント記録

2018年5月19日
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リガルト、ウェイブ、雪猫、つむぎ、メル。黒熊亭に集まった冒険者たちがいつものように話していたとき、黒熊亭のコミュニケーションクリスタルに魔女スフィーダからの声が鳴り響き、冒険者たちは再び彼女の家へと向かうことになった。

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「これが最後の試験や! 頼むで!」
そう言ってスフィーダは一つのルーンを冒険者たちに手渡した。

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そのルーンを使い、ゲートを開いた先はブリティン第一銀行、南の桟橋だった。

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「さてと、ほな、あんたらには今からトレーダーの仕事をまずは受けてもらおか。」

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言われるがまま、トレーダーの依頼を引き受けた冒険者たちは、スフィーダの合図で街中へと走り、目的の街へと届ける依頼の品を集めに散らばっていった。

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依頼の品を集めた後、桟橋に戻った冒険者たちの前に一匹のパックラマを連れたスフィーダが戻ってきた。

「ええか?この子はあたしの大事なポチや。今からあんたらにはこの子を護衛しながら、依頼された街々へのトレーダーの仕事をこなしてもらいたいんや。」



【ルール説明】
・5人がトレーダークエストを受けた状態で、順番に目的の街を回っていってもらう。
メル→スカラブレイ 
リガルト→トリンシック 
ウェイブ、雪猫→ニューマジンシア 
つむぎ→ベスパー
・ムーンゲートの使用は禁止
・ポチ(パックラマ)を連れて行く



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回る順番はスカラブレイ→トリンシック、その後は海路を使いニューマジンシアとベスパーへと向かうこととなった。

「ほな、あたしは先にベスパーでまっとる。ちゃんとポチを連れてくるんやで。」
そういい残してスフィーダはベスパーへと去っていった。

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こうして魔女の最後の試験が始まり、冒険者たちはポチを連れ、桟橋を後にした。

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まずはブリティン西にあるスカラブレイを目指し、街道を通り、山道を抜けた冒険者たちは頻繁に荷物を狙い、襲撃してくる魔物や山賊を倒しながら先へと向かっていった。

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スカラブレイへ辿り着いた冒険者たちだったがいつもの渡し舟はトレーダーの依頼を引き受けていたためか使うことが出来ず断られてしまった。

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やむを得ず自分たちの船で向こう岸へと渡った冒険者たちはまずは一件の依頼を無事終えることが出来た。

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次の街であるトリンシックへ向かう冒険者たちだったが、もう少しで街へ到着するというそのとき、油断が原因か?

目の前でポチが魔物の攻撃により大地に横たわってしまった…

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“これはどうしたものか…”
魔女の怒り狂う顔を想像しながら冒険者たちはトリンシックへと辿り着き、これからの道中を相談していたところ、ちょうどこの街で傭兵業を終えたスフィーダの甥・ラウルが桟橋にいる冒険者たちに気付き、声をかけてきた。

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「これは皆さん、偶然ですね。どうかされましたか?」
いつものように明るく話す彼にポチのことを伝えたところ、兜の上からも分かるかのように顔色を変えた。

「そ、そうですか…、ポチが…」
叔母の性格を良く知っているのだろう。悩んだ後、彼は叔母がペットを可愛がる割には余り区別がつくタイプではないのではないか…とボソボソと話し始めた。

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何かを感じとった冒険者の一人、雪猫は「秘術で蘇生に行ってくる!」と言って、その場を立ち去った。

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数分後、雪猫は似たようなパックラ…ポチを購入連れてきた。皆の喜びはいかようなものだっただろうか!

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そそくさと去っていくラウルの後姿を眺めながら、冒険者たちはどこか後ろめたい気持ちになっていたようだ。

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再びポチを連れ、トリンシックからニューマジンシアまでの船旅が始まった。

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トレーダーの依頼を2件終わらせ、徐々に襲撃者の数が減る中、魔物の群れをあしらいながら冒険者たちはニューマジンシアへと辿り着いた。

ニューマジンシアでの依頼を終え、残すはベスパーとなった。
あと少しだ。再び冒険者たちは船に飛び乗った。

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かなり数は減ってきたもののまだ現れる襲撃者たちと戦う冒険者たちに、空気の読めない船頭が声をかけてきた。

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「あー!ニュジュルムであっしが出会った女の話をしましたっけ?あっしより醜いやつはいないって言うんですぜ。なに、つまらん話でさ。」

本当につまらない話だった。

「あー、止まりましたよ旦那」

そんな話をしているからだ!
イライラとする冒険者たちの視線を感じれないのか船頭はのんきな顔をして海を眺めていた。

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そんなとき、気付くとポチが再び眠りについていた。
きっと疲れているのだろう。
ベスパーについたらもう一度購入起こしてあげればいいだろう。
冒険者たちの疲労とストレスもそろそろ限界に達しつつあった。

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最後の街、ベスパーへ辿り着いた冒険者たち。そして雪猫はポチを特別な秘術で起こしてあげるのだろう、桟橋に皆が辿り着いたときには既にポチと共に姿を消していた。

三代目ポチを連れ、雪猫が戻ってきた後、冒険者たちはベスパーへ辿り着いたことをスフィーダに連絡し、すぐに桟橋にスフィーダが姿を見せた。

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「どや。ポチは可愛かったやろ?」

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「それはもぉ!」
「それはもう」
「とっても!」
もはやアイコンタクトのレベルで協力しあうことが出来る。そんなパーティだった。

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スフィーダは満足そうに頷きながら
「よし!あんたらなら信頼できる! 今度は仕事の依頼を説明しにいくで!」
そう言って、ポチを連れて去っていった。

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“気付かないもんだな…”
心の中でどこか罪悪感を感じ始めた冒険者たちだったがあのパックラマがポチであったはずだと思い込みながらその気持ちに気付かないフリをしている様子で冒険者たちは帰途につくのだった。

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第五回へ続く)

  • 最終更新:2018-05-27 02:37:01

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